EPISODE 5 再始動! 未来へ向かって…

退院当日、荷物をまとめている時、
以前に紹介した、同じ病室の斜め向いのベッドに入院していた方が、
心太(トコロテン)を2つ分けてくれた。
これも以前に話したと思うが、
俺が食事の時に、よく手作り心太(寒天)を口にする様になったのは、
この人のアドバイスがきっかけだった。
因みに「あるある大事典」で寒天ダイエットが採り上げられたのは、
この数ヶ月後である。
夕方、カミさんが迎えにきて、
同じ病室に入院していた患者さん達と、
お世話になった先生や看護師さん達に挨拶してから、
バスで家に帰った。
職場復帰は、1週間後に決まっていたので、
それまでは、自宅療養に専念する事にした。
尚、退院時の体重は76kg、ダイエットを始めてから9kg減である。
指示された食事量は、当面の間2000kcal+α(酒だったら缶ビール1缶程度)、
体重が減りすぎたら、カロリーアップも考えてみるとの事だった。
また、月1の検診は、職場の外来でしてくれる事になった。
話を戻そう…。
家に着いてからは、やはり、一時帰宅の時と同じ様な理由でもめた。
そして、この後の1週間は、
子供の面倒、介護福祉士の勉強、食事&運動療法の繰り返しで過ぎて行った。
無論、職場復帰に備えていた事は言うまでも無い。

退院の1週間後、俺は職場に復帰した。
大半の職員さん達が、
「復帰おめでとう」とか「よく戻ってきた!」等と、
温かく迎えてくれた。
職場復帰までの1週間、ウォーキング等の運動で、
体力維持の方は、俺なりに万全を尽くした。
 …つもりだった…。
いざ仕事に就くと、何気に体がキツイ!
何と、50過ぎのオバサン達に、体力負けしてるのだ!
仕事には辛うじてついていけるが、
脱力感や眩暈が度々、俺を襲う。
仕事が終るとナースステーションの椅子で、
30分近く休まなければ、動く事が出来ないという事が、
しばしばあった。
最初の内は、単に体が鈍っているだけだろうと感じていた。
しかし、日数が経っても状態が大して変わらなかった。
そういう状態が、1ヶ月近く続くと、
流石に、周りからも「アンタ、痩せ過ぎ!」やら「ちゃんと、食べてる?」等と、
言われるようになってきた。
実際、職場復帰してから、体重は更に5kg落ちて、71kgになっていた。
尚、食事の方は、
カロリーUPの指示が出ていなかった為、
2000kcalのままだった。
退院後の最初の検診で、体力が極端に落ちている事を報告したら、
「これは、急激に体重を落としたから、仕方がない。」という答えが返ってきた。
また、「もうこれ以上は、体重を落とさない方が良い。」とも言われた。
この時は、カロリーUPの指示は出なかったが、
後に、「2200kcalは摂って良い。」という指示をもらった。
こうして俺は、体力ガタ落ちという代償こそ払ったものの、
とりあえず、ダイエットには成功した。
無論、今でも殆どリバウンドはしていない。
無事(?)、職場復帰を果たしたものの、
俺は、大幅な体力低下という思わぬ代償を払ってしまっていた。
それもその筈、
気が付けば、たった2ヶ月の間に、
何と、15kgも減量していたのだった。
 元の体重85kg→70kg(20%以上DOWN)
 どういう訳か身長が1cm伸びて176cm→177cm

 体脂肪率は30%近かったのが18%まで下がった。
それも、サプリやダイエット器具などを使わずにである。
していた事といえば、退院後の約1ヵ月半程、
入院中と同じ2000kcalの食事とウォーキングをしていただけである。
また、他の自覚症状としては、とにかく寒がりになり、
職場では、しばしばカーディガンが必要になった。(夏場でも)
こうなると流石に、周囲からもかなり貧相に見られるようになった。
同じ階の職員からは、「ちゃんと食べないと倒れるよ!」とか、
「フラフラしてるけど、大丈夫?」何て事をよく言われたもんだ。
夏場にエアコンの冷気を避ける為にカーディガンを着てれば、
「こんなクソ暑いのになんて格好してんのよ!」といわれた事もあった。
何と、患者さんからも「彼、病気なの?」と言われてたらしい。
 …うーん、なんだかな? たしかに、糖尿だけど…。
また、階が違う職員からは、「何か、また痩せた?」
何て事をよく言われたもんだ!
そんなこんなで、現在までの2年弱の間、
風邪の頻発やMRSA感染等のトラブルはあったものの、
これ以上体力を落とさないように気をつけつつ、
体型を維持する事に努めた。
尚、現在は、
同じ栄養バランスではあるが2700kcalで食事をしている。
無論、ウォーキング続けている。
また、補助的ではあるが寒天等も使っている。
体力の方も、かなり回復した。
 …それでも太っていた頃の70%程度といったところか…。
前の階で、いっしょに働いていた女の子が言ってた言葉だが、
「痩せる事は簡単だけど、大事なのは、それを維持する事」と、
正に、その通りだと思う。
まして俺は、軽度とはいえ糖尿病(薬物療法不要)を持っている。
俺にとって、ダイエットはもはや一生モノなのだ!

シリーズとしての『生きる為のダイエット』は、ここで終るが、
俺にとっての『生きる為のダイエット』は、これからも続いていく、
俺が生きている限り…。
[rakuten:chinatown:624321:detail]
[rakuten:chinatown:658973:detail]
[rakuten:tamamo:414217:detail]